HOME > 事業内容 > 相続税対策に適した賃貸不動産の選定ポイント
賃貸不動産を活用した相続税対策を検討する場合の最大の不安要素は、借入金の返済リスクです。
「空室が続き借入金を返済できなくなるのではないか」
「自分の懐からの返済を余儀なくされ、生活を圧迫することになりはしないか」
しかし、こういった不安は物件選定を適正に行うことで回避することができます。
相続税対策に適した賃貸不動産の選定ポイント
①購入価額と相続税評価額が乖離していること
相続税の課税対象である「純財産※」を減らすためには、購入価額と相続税評価額の乖離が大きければ大きいほど良いです。圧縮率で70%を目安とします。
(例) | 東京都中央区で購入価額4億8,000万円の賃貸不動産(a) →相続税評価額1億2,800万円(b) 圧縮率(a−b)÷a=73% |
※「純財産」についてはこちらを参照
②事務所用よりも居住用
事務所用又は店舗用建物の入居率は、居住用よりも比較的景気に左右されやすい傾向にあるため、相続税対策としては居住用の方が適しています。事務所や店舗は景気が悪ければ閉鎖しますが、人は必ずどこかに居住しなければならないためです。
③ファミリー向けよりも単身者向け
ファミリー向けの場合、2LDKや3LDKといったものが主流になり、当然家賃も高めに設定されます。入居者がいるときは良いですが、空室になるとインパクトが大きいため、単身者若しくは若い夫婦向けの比較的小さい部屋の方がリスクは少ないと言えます。
④部屋は広くて少数よりも狭くて多数
1ヶ月の家賃収入が100万円の場合、1部屋50万円の部屋が2戸の場合と、1部屋10万円の部屋が10戸の場合では、リスクが小さいのは明らかに後者です。
⑤新築よりも中古
新築物件のほうが見栄えも良く最新設備が採用されており、人気もあるので物件としての価値が高いと思われがちですが、相続税対策で求められているのは新築時の人気と価値の高さではありません。相続税対策で求められているのは、向こう10年単位で安定した収益を得ることです。
新築物件は、建築当初は入居者が集まりやすいかも知れませんが、それは実際に入居者を募集してからでないとわかりません。事前の調査で満室になる確信が得られていれば良いかも知れませんが、数年後の入室状況についてはどうしてもギャンブル性が付きまといます。
一方、中古物件であれば近年の部屋の稼働状況がわかっているので、どの程度の家賃が毎月入ってくるか予測がしやすいですし、築5年〜10年くらいの築浅の物件であれば急に人気が無くなるということも考えにくく、ゆえに新築物件よりも中古物件のほうがより安全と言えます。