HOME >BLOG
短期間での高額役員退職金は課税強化へ
我が国では、退職金は給与の後払い的性格を考慮し、担税力の観点から課税軽減措置が取られています。
具体的には、退職金から勤務年数に応じた「退職所得控除額」を控除し、更にそれを1/2にしてから税率を乗じて所得税を計算します。
ところが、天下りにより財団法人等の役員に就いた人や、外資系企業の役員等については、極めて短期間で役員を退職して退職金を受給するケースが散見されます。
民主党の税制改正プロジェクトチームではこれを問題視し、短期間で役員退職金を受給したケースについては1/2課税の軽減措置を適用しない方向で検討がなされています。
また、政府税制調査会の全体会合においても、同様の指摘がなされています。
「短期間」の定義については、退職所得と同様に1/2課税が採用されている短期譲渡所得を参考にし、
「5年以下」で調整が図られているようです。