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新型コロナウイルス感染症対策情報
新型コロナウイルス感染症に対して国や政府系金融機関が講じている各種支援制度の概要をご紹介します。
<資金繰り支援>
1.無利子・無担保融資
日本政策金融公庫が新型コロナによる影響を受け業況が悪化した事業者(フリーランス含む)に対し,融資枠別枠の制度を創設しました。信用力や担保に依らず一律金利とし,融資後の3年間まで0.9%の金利引き下げが実施されます。融資対象は新型コロナの影響を受けて最近1ヶ月の売上高が前年又は前々年の同期と比較して5%以上減少した方など。
貸付期間は設備資金20年以内,運転資金15年以内(据置5年以内)で融資限度額は中小企業3憶円,小規模事業者及び個人は6千万円です。
2.特別利子補給制度
経済産業省は上記1の新型コロナ特別貸付により貸付を行った中小企業者等に対し,特に影響の大きい個人事業主や売上高が急減した事業者などに対して利子補給制度を実施する予定です。具体的な手続きについては,詳細が固まり次第,中小企業庁HP等で公表されます。
<助成金等>
1.雇用調整助成金
雇用調整助成金とは経済上の理由により事業活動の縮小を余儀なくされた事業主が労働者に対して一時的に休業,教育訓練等を行い,労働者の雇用維持を図った場合に,休業手当,賃金等の一部を助成するものですが,新型コロナに対応し,次のような特例措置が設けられています。
①休業等計画届の事後提出(令和2年1月24日~令和2年5月31日まで)。
②生産指標要件の緩和(売上高等が3か月10%以上低下 →1か月10%以上低下)。
③雇用指標(最近3か月の平均値)が対前年比で増加している場合も対象となる。
④事業所設置後1年未満の事業主も助成の対象となる。
2.新型コロナによる小学校休業等対応助成金
新型コロナ対応として小学校等が臨時休業した場合等に,その小学校等に通う子どもの保護者である労働者(非正規含む)の休職に伴う所得の減少に対応するため,労働基準法上の年次有給休暇とは別に有給の休暇を取得させた企業に対する助成金が創設されます。
対象事業主は次の①又は②の子どもの世話を行うことが必要となった労働者に対し労働基準法上の年次有給休暇とは別に有給(賃金全額支給)の休暇を取得させた事業主です。
①新型コロナ対応として臨時休業等をした小学校等(※)に通う子ども。※小学校,義務教育学校(小学校課程のみ),特別支援学校(全ての部),放課後児童クラブ,幼稚園,保育所,認定こども園等
②新型コロナに感染した又は風邪症状など新型コロナに感染したおそれのある小学校等に通う子ども(※)
※新型コロナウイルスに感染した者,発熱等の風邪症状が見られる者,新型コロナウイルスに感染した者の濃厚接触者
支給額は休暇中に支払った賃金相当額×10/10です。ただし,日額上限は8,330円で大企業,中小企業ともに同額です。
3.厚生年金保険料等の猶予制度
厚生年金保険料等を一時に納付することにより,事業の継続等を困難にするおそれがあるなどの一定の要件に該当するときは,納付すべき保険料等の納期限から6か月以内に管轄の年金事務所へ申請することにより,換価の猶予が認められます。
4.時間外労働等改善助成金の特例
新型コロナ対策として新たにテレワークの導入や特別休暇の規定を整備した中小企業事業主を支援するため,特例的なコース(テレワークコース)が設けられました。
次のような取組を行った場合には該当費用の1/2が補助されます(上限100万円)。
・テレワーク用通信機器(※)の導入・運用
・就業規則・労使協定等の作成・変更
・労務管理担当者に対する研修
・労働者に対する研修,周知・啓発
・外部専門家(社会保険労務士など)によるコンサルティング等
※パソコン,タブレット,スマートフォンの購入費用は対象となりません。
上記以外にも,日本政策金融公庫が通常実施している融資の金利を引き下げたり,中小企業庁や信用保証協会が保証枠を拡大したり,経済産業省がセーフティネット貸付の要件を緩和したり,商工中金や日本政策投資銀行が資金繰り支援を検討したりしています。
何とかこの危機を乗り切りましょう。
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