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確定申告義務

2019-01-31(木) 09:38:54

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もうすぐ所得税の確定申告の時期となりますが,確定申告書を提出しなければならない人はおおむね次の通りです。

 

1.給与所得がある人

  1. 給与の年間収入金額が2,000万円を超える人
  2. 給与を1か所から受けていて,他の所得(給与所得,退職所得を除く)の合計額が20万円を超える人
  3. 給与を2か所以上から受けていて,メイン給与以外の給与の金額と,他の所得(給与所得,退職所得を除く)との合計額が20万円を超える人
  4. 同族会社の役員やその親族などで,その同族会社から給与のほかに,貸付金の利子や資産の賃貸料などを受け取っている人
  5. 災害減免法により所得税等の源泉徴収税額の徴収猶予や還付を受けた人
  6. 在日の外国公館に勤務する人や家事使用人などで,給与の支払を受ける際に所得税等を源泉徴収されないこととなっている人

 

 

2.公的年金等に係る雑所得がある人

公的年金等に係る雑所得のみで,公的年金等に係る雑所得の金額から所得控除を差し引いて残額がある人。

ただし,公的年金等の収入金額が400万円以下で,かつ,他の所得が20万円以下である人は,確定申告は不要です(公的年金等が源泉徴収されている場合に限る)。

 

 

3.退職所得がある人

外国企業から受け取った退職金など源泉徴収されていない退職金がある人。

ただし,一般的には退職金の支払者に「退職所得の受給に関する申告書」を提出しますので,退職金に関する課税関係は源泉徴収で完結しており,その場合は退職所得の申告は不要です。

 

4.その他の人(自営業者・不動産オーナーなど)

各種の所得金額の合計額(譲渡所得や山林所得を含む)から,所得控除を差し引き,その金額(課税される所得金額)に所得税の税率を乗じて計算した税額から配当控除額を差し引いた結果,残額のある人。

 

5.特に気を付けたい事項

  1. 同族会社の役員がその法人から貸付金利子を受け取った場合には,給与以外の所得が20万円以下であっても確定申告不要とはなりません。
  2. 所得税の確定申告義務に該当しない場合であっても,所得税の還付を受けるためには確定申告が必要です。
  3. 医療費控除や住宅ローン控除の適用を受けるためには所得税の確定申告が必要です(住宅ローン控除は給与所得者は初回のみ確定申告が必要で,2回目以降は年末調整で適用します)。
  4. 日本国内に住所を有している人又は現在まで引き続いて1年以上居所を有している人(非永住者を除く)は,所得が生じた場所が国の内外を問わずどこであっても,その全ての所得を日本で確定申告する必要があります。ただし,同じ所得について外国でも所得税を課された場合には外国税額控除の適用があります。
  5. 高額の「ふるさと納税」をした人は返礼品について一時所得の申告が必要です。返礼品による経済的利益を一つひとつ算定するのは実務的には難しいですが,総務省が各地方公共団体に対して「返礼割合実質3割」と指導していることから,経済的利益は「ふるさと納税した金額の3割」としておけば,一時所得の申告漏れを指摘される可能性はかなり低いと思われます。

ちなみに,一時所得は50万円までは課税されませんので,「ふるさと納税した金額の3割=50万円」となる金額は166万6,666円です。

よって,166万円以上のふるさと納税をした人は一時所得の申告が必要となります。

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