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賃貸不動産経営による資産形成

2016-07-25(月) 09:43:07

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一般的に老後資金(夫婦二人世帯で夫の定年後に必要である資金)は約9千万円程度必要だと言われておりますが,このうち約6千万円は年金受給でカバーしますので,自己で準備すべき金額は約3千万円となります。

高額な定年退職金が支給される会社に勤務している場合は良いですが,そうでない場合は定年時までに約3千万円を何とかして自ら準備しないといけません。

 

その場合に真っ先に頭に浮かぶのは当然貯蓄です。

低金利とはいえ,元本が保証された定期預金等は貯蓄の代表格です。

仮に年利1%で毎年120万円を貯蓄し続けた場合,3千万円に達するまでには約23年かかります。

同じ金利1%で毎年150万円貯蓄し続けた場合で約18年,200万円貯蓄し続けた場合で約14年かかります。

 

では,発想を変えて,賃貸不動産を購入し賃貸不動産経営をしながら貯蓄していった場合を見てみましょう。

話をわかりやすくするために,頭金無しのフルローンでネット利回り5%の賃貸不動産を3千万円で購入したとします。

30年返済で借入金利は年利2.5%とし,貯蓄の場合と同様に毎年120万円を繰上げ返済したことにします。

すると,約14年で3千万円の借入金を完済することができます。

同じ3千万円という資産を形成するのに,120万円貯蓄し続けた場合と比べて,約9年も早く達成できます。

これは,入居者から受け取る家賃と自分自身の貯蓄とを並行して行ったため,これだけの差がついたのです。

 

しかし,実際に賃貸不動産経営をするとなりますと,空室,家賃滞納,入居者トラブルなど,様々なリスクがあるのも事実です。

よって,これらのリスクを回避しながら賃貸不動産経営を行っていければ良いわけですが,それにはいくつか注意すべきポイントがあります。

 

<空室リスクを回避するために>

いくつかあるリスクの中で最も大きなリスクは空室リスクですが,これは都内23区で駅から近い物件を選ぶことで,ある程度回避できます。

東京都の人口予測(※)によれば,都の総人口のピークは平成32年となっており,その後減少に転じますが,平成47年でも1278万人と予測されており,これは平成17年の1258万人よりも多い数字です。

平成17年当時,空室ばかりで大変苦労したという事態にはなっておりませんので,少なくともここから20年は人口減少によるリスクは都内の物件を選ぶことで回避することができそうです。

(※)http://www.toukei.metro.tokyo.jp/index.htm

 

<家賃滞納リスクを回避するために>

これは賃貸借契約を締結する段階で相手の属性を精査するに尽きますが,それ以外にも,保証人を必ずつけてもらうとか保証会社を使うなどの方法があります。

また,3万円よりも7万円の家賃のほうが,10万円よりも15万円の家賃のほうが,安定した職業に就いている方が入居してくれる可能性が高いといえるので,あまり家賃設定が低すぎる物件を避けることで,家賃滞納リスクも回避することができます。

 

<入居者トラブルを回避するために>

上記と同様に契約段階で相手の属性を精査することは当然として,管理会社と密に連絡を取り,常に現状を把握しておくことが重要です。

隣人との関係,ゴミの出し方,ペット飼育,不法行為の有無などを常に管理会社経由でも良いので把握しておくと,トラブル発生の初期段階ですぐに対処することができます。

入居者対応は管理会社に依存することが多いため,適正な管理会社を選別することが入居者トラブルの回避に繋がります。

 

完全にリスクを排除することは不可能かも知れませんが,上記のように注意すべき点さえ心得ていれば,それほど怯える必要も無いように思います。

歴史的低金利の今は,不動産投資を始めるチャンスかも知れません。

 

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