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投資信託の売り時
資産運用のつもりで始めた投資信託が,この不景気で運用どころか元本割れしてしまっている方も多いと思いますが,そんな投資信託をいつまで持っているか非常に悩ましいところです。
保有している投資信託が今後値上がりするとは限りませんし,単に損切りしたくないという理由だけで売却を先延ばしにしても資産運用の目的は達成されません。
そこで,一旦,購入した時の価格を忘れることをお勧めします。
100万円で購入した投資信託が50万円になってしまったのであれば,それは50万円でしかありません。その50万円をどうするかを考えるのが資産運用です。
もし仮に,本当に100万円まで値が戻ると信じているのであれば,むしろ今の50万円という価格は破格のはずですから追加購入すべきです。しかしそうではなく,もう値が戻らないと思っているのであれば,売却して別の投資信託に乗り換えた方がいいでしょう。
次に,100万円で購入した投資信託が200万円になっていた場合において,どのタイミングで売却して利益確定をすべきか,これも非常に悩ましいところです。
もし仮に,この投資信託がまだまだ値上がりすると信じているのであれば,やはり追加購入を検討すべきでしょう。しかし,もう追加購入はしたくないと思っているのであれば,それはつまり,もう値上がりを期待していないということと同義ですので,その時点で売却をして利益を確定すべきでしょう。
そして他の投資信託(別に金融商品でもかまいませんが)に資金を移動すべきです。
誰でも損はしたくないですから投資信託等の金融商品を損切りの為に売却するのは勇気がいることです。
しかし,今後値上がりが期待できない投資信託を塩漬けにしておいても何も良いことはありません。
値下がりしている投資信託を損切りすべきか,或いは値上がりしている投資信託を利益確定すべきか,この判断に迷ったときは,「今,仮にこの投資信託をもっていないと仮定した場合において,はたして自分はこの投資信託を購入するだろうか。」と自問自答してみて下さい。
そして,「買わない」という結論に至った場合は,その投資信託は今が売り時だと考えるべきです。
(参考:月刊社長のミカタ2011年11月号)