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第二会社方式での第二次納税義務
赤字が続く会社の中には、組織再編を通じて難局を打開しようと検討する会社も多いと思いますが、昨今、注目を浴びている第二会社方式では第二次納税義務に注意したいところです。
第二会社方式の概略は以下の通りです。
赤字会社が様々な事業を営んでいる場合において、その中の優良事業のみを抽出して本体から切り離し別会社化します。そして、本体に残った赤字部門を清算し、今後は別会社化した優良事業のみで事業を行っていく、これが第二会社方式です。
このとき注意したいのが、赤字部門のみとなった本体を清算する場合、金融機関や社長などから債務免除を受けた金額が欠損金を上回るケースです。
債務免除を受けた場合には債務免除益という収益を認識するのですが、これが繰越欠損金よりも少なければ課税されずに済みますが、繰越欠損金よりも多い場合にはその多い金額について法人税等が課税されます。
そして、通常は、清算してゆく会社ですから課税されたとしても納税する資金がありません。
そうすると、「資金がないから納税できない」では税務署は許してくれず、第二次納税義務といって優良部門を切り離した別会社に納税義務が移ります。
結局、税金はどこまでもついてきます。
上記の例に限らず、第二次納税義務まで含めたタックスプランニングは非常に重要です。