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平成23年度税制改正
先日、政府税制調査会の平成23年度税制改正案が公表された。
法人税に関する主な項目は以下の通り。
①法人税率の引き下げと課税ベースの拡大
②減価償却制度の見直し
③研究開発税制の見直し
④各種準備金の見直し
⑤受取配当の益金不算入の見直し
これに対し、経済産業省が課税ベース拡大案として、繰越欠損金の使用制限案を提示した。
これにより平成23年度改正では、減価償却制度と繰越欠損金制度について何らかの見直しが確実視されるようになりました。
減価償却制度は、平成19年度改正でもかなり大きな制度変更を行っておりますので、朝令暮改の印象を拭えません。
また、繰越欠損金については、繰越期間を7年から5年に戻す議論もあるようですが、そもそも繰越欠損金は5年だったものを7年に延長した経緯があります。
立法趣旨や改正趣旨を顧みない税制改正は企業会計を混乱させるだけです。
目先のことだけを考えた税制改正は、後々自らの首を絞めることになりますので、きちんと議論して欲しいものです。