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法人設立を司法書士に最初に相談すると損をします。

2010-08-31(火) 19:11:17

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起業する人がまず最初に判断しなければならないのが、個人事業でスタートした方が良いのか法人でスタートした方が良いのかという問題。

答えはもちろん、事業の内容や規模、最初に融資を希望するのか否かなど、ケースバイケースで一概にどちらが有利ということは言えません。

税金だけが判断基準ではありませんが、法人であれば法人税が課税され、個人事業であれば所得税が課税されるわけですから、この税率と課税構造の違いも当然無視できません。

そこで、一つの判断材料として消費税を基準にする考え方をご紹介します。

一般的にはあまり知られていませんが、その年度に消費税が課税されるか否かは、2年前の売上が1,000万円を超えているかどうかにより判断します。

例えば、平成20年度の売上が1,000万円以下であったならば、平成22年度の売上がどんなに多くても消費税は課税されません。

逆に、平成20年度の売上が1,000万円を超えていれば、平成22年度の売上がどんなに小さくても消費税が課税されます。

では、2年前の売上がない場合はどうなるでしょう?

起業した年とその翌年は2年前の売上という概念が成り立ちません。

そこで、消費税法では起業した初年度と2年目は消費税を納税する義務を免除しています(法人の場合は資本金1,000万円未満の場合に限る)。

ということは、最初起業するときは個人事業でスタートして2年間の消費税免除の特典を享受し、その後、法人化して更に2年間の消費税免除を受ければ、合計4年間も消費税を納税しなくて良いことになります。

この辺りの税知識をきちんと持った司法書士であれば問題ありませんが、あまり税が得意でない司法書士ですと何も考えずに法人設立を勧められることもあるそうですので、注意が必要です。