HOME >BLOG

BLOG

1,000万円の車も購入した年で全額経費になる場合がある!?

2010-08-27(金) 18:09:30

カテゴリー:

会社で車を購入した場合、普通は購入した年にその全額が経費で落ちるわけではなく、減価償却という概念で耐用年数に応じて少しずつ経費にしていきます。

例えば、一般車を500万円で購入した場合、その耐用年数は6年ですので、経費に計上できる金額は以下の通りです。

事業年度:4月1日~翌年3月31日

耐用年数6年の場合の定率法償却率0.417

購入した日:4月1日

1年目 5,000,000円×0.417=2,085,000円←経費計上額  未償却残高2,915,000円  

2年目 2,915,000円×0.417=1,215,555円←経費計上額  未償却残高1,699,445円

3年目 1,699,445円×0.417= 708,668円←経費計上額  未償却残高 990,777円

4年目    ・      ・      ・       ・          ・      ・

5年目    ・      ・      ・       ・          ・      ・

ところが中古車の場合、耐用年数は6年ではなく、以下のように計算して年数が決まります。

法定耐用年数-経過年数+(経過年数×20%)=残存耐用年数

(1年未満の端数は切り捨てで、計算の結果が2年に満たない場合には2年とします。)

すると、4年落ちの車の場合、

6年-4年+4年×20%=2.8年→2年(1年未満の端数切り捨てのため)

となります。

そして、ここがポイントですが、実は定率法の場合、償却率は1.000なんです。

すると、上記500万円の車が4年落ちの中古車だった場合、

1年目 5,000,000円×1.000=5,000,000円←経費計上額  未償却残高0円!!! 

となります。

購入した中古車が1,000万円でも同じ理屈です。

購入したその年で取得価額全額の経費計上が可能となります。

年度の途中の10月に購入した場合でも、

10,000,000円×1.000×6か月/12か月=5,000,000円 となり、半分が経費になります。

ちなみにこの方法は、車両に関する減価償却費の計算方法として定率法を選択している場合のみ適用があります。定額法では駄目ですので注意して下さい。